夜の海に立ち…

思いついた事をとりあえず書いてみる。

レビュー:謎の中華IEM Yinyoo H5を試す

iPhoneにおけるMA650 Wirelessの音量でかすぎ問題の結果、やっぱり有線も必要という結果になり、遮音性も重視してIEM型のイヤホンを探すことに。

 

最近はユニバーサルでも色んなのが出ているし、qdc NeptuneなんかシングルBAでカッコいいデザインなのに¥33,000くらいと昔より少し手を出しやすくなっている。

 

そこでAmazonで販売価格を調べようとしたらこんなものを見つける。 

 

だいたい¥20,000で5BAとかもはやダンピングに思える値段設定でちょっと怪しい。

しかしGoogleで調べると下記のようなブログ記事を発見して意外と良物件に思えてきた。

 

bisonicr.ldblog.jp

 

ほぼ同型のMaGaosi K5とか3BAの姉妹モデルH3などあるが、K5に付属するBTケーブルよりも高品質なケーブルが付属している方がいいのと、どうせなら5BAにしようと思いH5を発注。

 

Amazonの倉庫から来る商品ではないので、1週間そこら時間がかかるのだが、到着予定が1/16〜1/21だったのに1/14にいきなり届いてビビる。

 

開封してまず外見から。(イヤーチップは社外品)

f:id:superblind:20180223230042j:image

 

色は無難めに紺青を選んだが、想像以上に仕上がりが綺麗で驚く。先ほどの記事だとロゴなし版が届いていたが、自分のはロゴあり版だったのでこっちの方が新しいバージョンらしい。本当はロゴなしの方がシンプルでいいんじゃないかと思っていたのだが、紺のフェイスに金文字ロゴは思ったより高級感が出ていい感じに見える。

 

ケーブルもクリアの銀メッキ銅線でシェルの色に合っているし、癖がなく取り回しが容易くて好感触。あとは緑化しなければ最高なのだが経過をみなければわからない。

 

本体とケーブルはMMCXコネクタで繋がるのだが、やや左右で硬さに差があり、右側の方が少し緩めで回りやすい。とはいえいきなり外れることもなく、実用上は特に問題は無い。

 

音に関してはBAユニットを5個ずつ積んでいるだけあって、iPhone8にLightningアダプターを付けた状態でApple Musicの圧縮音源を聴いても、1BAだとバックの音やコーラスがぐちゃっと混ざって聴こえている箇所が高い解像度でそれぞれ独立して聴こえる。高音も低音もよりクッキリとした輪郭がわかり、マルチBAの凄さを十分に発揮している。なおかつiPhoneのボリュームを2くらいにしても耳に入る情報量が多いのが素晴らしいポイント。

 

注意点としては、感度がかなり高いのでiPhone6sの直付けやLightningコネクタみたいなあまり大きくない出力でもホワイトノイズを拾いやすいところ。

 

いい音で聴きたいからとポタアンやハイレゾ対応プレーヤーを使いたいと思っても、できるだけホワイトノイズが出ない機種を選ぼうとすると選択が難しくなる。

 

・色んなイヤーチップを試す

付属品のイヤーチップは白い普通の形のものと半透明のダブルフランジの2種類。サイズはSMLが揃っているが、Lでも他社だとMくらいの大きさなので全体的に小さめに作られている。スペアを確保するのが難しいので他社製のチップも店頭で試して見ることに。写真は左から順にE type(L)、ハイブリッドイヤーピース(M)、付属ダブルフランジ(L)、付属シングルフランジ(L)。

f:id:superblind:20180223230319j:image

 

  1. 白チップ(付属品)
    ノズルからチップの先端までが他社製品と比べて短い。装着感は良いが、他より短い分遮音性はやや下がる気がする。
    音はクリアさ・解像度の高さ・低音の大きさのバランスがかなり良い。
  2. 半透明・ダブルフランジ(付属品)
    2段フランジになっているが、白チップと同じくらいノズルからチップの先端が短い。装着感は自分の耳だとフィットした状態にする調整がシビアで、歩いた衝撃などでズレたりコンビニの会計で外すと戻すのが苦労する。
    音は白チップよりクリアさと解像度は高く、高音がより綺麗に鳴らせる反面、楽曲によっては高音の刺さりがキツいので聴く曲を選ぶ。ポップスだと刺さりがキツく感じ、クラシックの方が向いている。
  3. final E type
    RHA MA650 Wirelessでは高音の刺さりの改善に役立ったが、H5の場合はマルチBAの高音の繊細さをスポイルしてしまう感じに。
    ボーカルがより出て聴き疲れしない音ではあるが、1BAみたいな音で何の為にマルチBAにしたんだっけ?という状態になる。
  4. 茶楽音人 SpinFit(シングルフランジ)
    final E typeと似た傾向で、ボーカル寄りで聴きやすいが繊細さとクリアさがやや失われる感じ。
  5. 茶楽音人 SpinFit(ダブルフランジ)
    遮音性は一番高い。シングルフランジとは逆に付属品のダブルフランジ以上にクリアで高音をはっきり聴けるが、高音は刺さりまくりなので曲を選ぶ。
  6. Sony ハイブリッドイヤーピース
    付属品の白チップに近い。こっちの方がやや長いので遮音性を追加した感じ。
    今回試聴した他社製チップでは解像度を維持しつつ一番バランスよく上から下まで音を鳴らせている印象。
  7. Sony コンフォートイヤーピース
    装着感や遮音性は高いが、type E以上にボワボワな籠った感じになってしまい、好みに合わなかった。

 

最終的にSonyのハイブリッドイヤーピースを常用に選ぶことに。値段も比較的安いし、売っている店が多いのも強い。

 

注文した時は「最悪の場合、2万近くをドブに捨てるかも」という覚悟もしていたが、いざ届いて使ってみると想像以上に綺麗な見た目に加えて音も値段以上のパフォーマンスを発揮するので、なかなかいい買い物だった。あとは故障とかしなければ最高と言えそう。